小手先の方法よりも大切なこと

作文の下手な生徒がいる。小手先の上達法を教えても一向に上達しない。

要因は、「文章が下手」以前に「自分の気持ちを上手に表現できない」ことにある、と考えた。そこで荒療治に出ることにした。

数名の作文力の乏しい生徒にある課題を課した。

それは、塾での休み時間に全員の生徒とコミュニケーションを取ること。

「男女・中学を問わず、片っ端から色んな生徒に話しかけて会話をしなさい。そんなことではアルバイトもできない。社会に出てから良好な人間関係も築けないぞ」

 

何も生徒をいじめているわけではない。

私は、「目の前のテストの点数が上がればいいわい」といった感覚で生徒には接していない。

余計なお世話だが、入塾の面談の際に、「この子は甘やかされて育ったな」「この子は将来苦労するだろうな」など、その生徒が5年後・10年後にどうなるのか?まで考えてしまう。サラリーマン講師でない同業者の方ならお分かりいただけると思う。

 

様子を見ていると、会話の節々に「助詞」や「目的語」がなく相手に自分の意図が伝わっていない。それを逐一指摘して、作文に反映させた。さらに、周りの生徒たちも彼らと一緒に会話を楽しんでいる。今、通塾していえる生徒はほとんどが開校1~2年目に入塾してきた。この一体感は前職時代には味わうことができなかった。

 

そして、彼らの作文も少しずつではあるが、改善のきざしが見られてきた。

あくまでも頑張るのは生徒。

高校入試まであと数か月、全力でサポートします。そしてその先も責任を持って指導させていただきます。